Introduction
論理回路とは何だろう?
簡単に言ってしまうと「論理演算」をする「回路」のこと。下の画像のようなものです。
もう少し詳しく説明してみましょう。
「論理演算」とは「真」と「偽」の2つだけを用いる演算のことです。
コンピュータでは、「真」を「1」、「偽」を「0」として扱います。
コンピュータが処理している複雑な計算も、元をたどっていくと結局「0」と「1」の演算の繰り返しによるものでした。※詳しくはこちらから。
その根本的なビット演算をする回路のことを論理回路とよんでいるわけです。
ちなみに論理回路を英語にすると「logical-circuit」
直訳すると「logical」=論理的、「circuit」=回路という意味。
ここでの「論理」は「0」と「1」の演算を扱うと考えるとして、回路は電流が流れる道筋のことです。
まとめると、「0」と「1」を使用した演算が流れる道筋をあらわすものといえますね。
下の画像のようなイメージです。
このページでは、その論理回路の基本となる3つの回路を解説します。
回路の図を見ながらになるので、そんなに難しく感じないと思うよ
論理回路の基本となる3回路
覚えておくべき論理回路は7つほどあるのですが、その中でも基本となる3つの回路をここで押さえておきましょう。その他の回路も、この3つの回路が利用されます。
最初に回路の見方を説明しておきます。
論理回路は左側から2つ入力し、右側に結果を出力します。
入力や出力の記号は「A」「B」が使われ、出力には「Y」が使われる事が多いですが特に決まりはありません。
入力されるのは「0」か「1」と決まっており。出力も「0」か「1」です。
大事なのは、それぞれの回路の形。
その形に応じて、「0」や「1」を入力した結果が変わってくるのです。
色んな形があるね
そして、その「0」「1」の入出力の結果をまとめたものを真理値表とよんでいます。
例えば下のように、入力も出力も全てが「0」だったとします。
- 「A」に「0」を入力
- 「B」に「0」を入力
- 「Y」に「0」が出力
下の状態です。
これをまとめると下の画像のようになります。
次に、
- 「A」に「0」を入力
- 「B」に「1」を入力
- 「Y」に「0」が出力
下の状態です。
これを先ほどの表に追加したのが下の画像。
さらに、
- 「A」に「1」を入力
- 「B」に「0」を入力
- 「Y」に「0」が出力
先ほどの下に追加します。
最後に
- 「A」に「1」を入力
- 「B」に「1」を入力
- 「Y」に「1」が出力
これで真理値表が完成しました。
実はこれ、次に説明するAND回路の真理値表です。
「A」「B」の入力の組み合わせを見ると、
2ビットの「0」「1」全ての組み合わせになっていますね。
その全ての組み合わせの結果がどうなるかが回路によって異なります。
では、3つの基本回路を順番に見て、覚えていきましょう。
そうそう。
各回路の最初に対応するベン図を載せておきました。
※ベン図・・・図形の重なりで複数データの関係をあらわすもの
情報分野の試験では、複数データの関係をベン図で示すような問題も出題されることがあるので、ここで慣れておきましょう。
AND回路(論理積)
では、最初にAND回路です。
論理積ともよばれ Y=A・B と表記する
- 2つの入力に対して
- 両方とも「1」のときに「1」を出力
- それ以外は「0」を出力
説明と形と真理値表を繰り返し見比べてみてください。
最初なので順番に見ていくと、
- 「0」と「0」が入力された場合は「0」が出力。
- 「0」と「1」が入力された時も「0」が出力。
- 「1」と「0」が入力された時も「0」が出力。
- 「1」と「1」が入力されたときだけ「1」が出力されます。
このパターンの回路をAND回路とよんでいます。
回路の形と出力パターンを覚えましょう。
OR回路
論理和ともよばれ Y=A+B と表記する
- 2つの入力に対して
- いずれかが「1」のときに「1」を出力
- それ以外は「0」を出力
NOT回路
否定ともよばれ と表記する
- 2つの入力に対して
- 「0」のときに「1」を出力
- 「1」のときに「0」を出力
以上、3つの回路を紹介しました。
覚えておくべきポイント
ここで紹介した、AND、OR、NOTが基本となる3回路です。
それぞれの形と出力のパターンを暗記しましょう。
簡単にまとめると、
- AND・・・「1」と「1」の時だけ「1」。後はいつも「0」
- OR・・・「0」と「0」の時だけ「0」。後はいつも「1」
- NOT・・・出力を逆にする
そして、それぞれの回路の形を暗記する。
この後、回路の種類が増えるのでこの3つはしっかり覚えておきましょう。
練習問題
◎ 各問題をクリック(タップ)すると答えが出てくるよ
基本回路なのでしっかり覚えておきたいね
<次の説明もセットで読んでね>