たまに問題に出てくる8進数とは何だろう?

Introduction

「8進数」に関しての説明です。

情報の分野では2進数や16進数を使用することが多いのですが、まれに8進数が出題されることがあります。

本やネットの説明を読むと「基数を8として表したもの」とか「8を底として表したもの」と説明があります。

その通りなのですが、数学が苦手な方は「基数って何?」「数字に底って何?」となるかもしれません。

ここでは、そのような言葉をなるべく使用せずに説明していきたいと思います。

 

「底」と言われると、食器や瓶の「底」しか想像できない・・・

8進数とは

8進数とは

では、8進数(8進法)について説明していきます。

 

まずは、普段皆さんが使用している10進数について考えてみましょう。
10進数の意味を理解すると、8進数も理解しやすくなるはずです。

 

「10進数」とは、数字を「0」から「9」まで使い、それより大きい数になったら1桁増やす方法ですね。

では、なぜこれを「10進数」と呼ぶのでしょうか?
それは、「1桁で10種類の数字を使って良いから」です。

「ん?9までだから、9種類じゃないの?」と思った方。
「0」がありますよ。

どうでしょう。0を含めると確かに10種類の数字を使っています。

 

「ということは、8進数は1桁に8種類の数字を使っていいのかな?」

その通り。

1桁に8種類の数字を使うのが8進数になります。

そのため、8種類使いきったらすぐに桁を上げなければなりません。

では、下の表をご覧ください。
流れを確認して8進数の表現に慣れましょう。

10進数 8進数
0 0
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
6 6
7 7
8 10
9 11
10 12
11 13
12 14
13 15
14 16
15 17
16 20

ポイントは「7」の次からですね。

「7」の次は「8」と行きたいところですが、「10」になります。

「10」の読み方は「ジュウ」ではありませんよ。8進数なので「イチゼロ」です。

 

「8」進数なのだから「8」まで使うんじゃないの?と思った方。

1桁で8種類使えるのが8進数。

0 1 2 3 4 5 6 7

数えてみてください。

これで8種類です。

つまり、「0」も数字として必要なので「7」までいくと1桁で8種類使ったことになります。

8進数は1桁で「7」までしか使えない

これは、覚えておきたいですね。

 

もう一度繰り返します。

0 1 2 3 4 5 6 7

これで1桁で8種類使いきりました。

さらに大きな値を表現したいときは桁上げが必要です。

左の桁に「1」追加して、右側の1桁目は「0」に戻す。

10

普段使用している10進数と同じ考え方です。

そしてまた増やしていきます。

11 12 13 14 15 16 17

「17」になったところで、また1桁目が「10」から数えて8種類使い切りました。

次の大きさを表現するには、2桁目に1プラスして、右側の1桁目は0に戻す。

20

になります。

そして

21 22 23 24 25 26 27 30 31 ・・・

と続いていきます。

 

どうでしょうか。感覚がつかめたでしょうか。

8進数の表記方法

突然目の前に「100」という数字があったとします。

普通は「100」は10進数の[ひゃく]と捉えますね。

しかし、2進数や8進数を学習中のときは、「いちぜろぜろ」かな?となります。

 

〇進数を使用しているかを分かり易くするために、括弧で括って右下に〇進数の数字を表記することになっています。

 

例えば、「100」の場合、

  • 10進数・・・(100)10
  • 2進数・・・(100)2
  • 16進数・・・(100)16
  • 8進数・・・(100)8

と表記します。

括弧の右下を見ると、その数字によって〇進数を表しているのかすぐに分かります。

8進数のポイント

8進数を扱う際のポイントを簡単にまとめておきます。

1桁の最大値は「8」ではなくて「7」

途中にも書きましたが「8進数」という名前から、1桁目の最大は「8」だと勘違いしがちです。

1桁の最大は「7」になることを覚えておきましょう。

「8」や「9」は使わない

「7」より大きい数字を表現したいときは桁上げが必要になるので「8」や「9」を使用することはありません。

これら2つの数字が使われていると、8進数ではないという事です。

8進数がコンピュータの学習で登場する理由

さて、なぜこの8進数がコンピュータの学習時に登場するのでしょうか。

素朴な疑問ですね。

その理由は「コンピュータにとって仲の良い進数だから」ということになるでしょう。

 

「仲の良い」ってどういうこと?

 

コンピュータは2進数しか扱えません。
※2進数の詳しい説明はこちらから。

その2進数の3ビットが8進数の1桁になるので、相互に変換がやり易くなります。

 

同じく、2進数の4ビットで1桁を表現できるのが16進数です。

つまり、16進数もコンピュータと仲が良いのです。
※16進数の説明はこちらから。

コンピュータと仲の良い8進数と16進数ですが、実際にコンピュータの様々な場所で利用されているのは16進数だけです。

 

16進数だけ利用されているんだね

 

16進数は8進数と違い、私たちが普段使用している10進数よりも少ない桁数で大きな数値が表現できるからです。

 

普段使われない8進数ですが、2進数を含めた〇進数を理解するには便利なものですよ。

練習問題

◎ 各問題をクリック(タップ)すると答えが出てくるよ

答え 100
答え 77
1桁で「〇」個の数字を使い、使い切ったら1桁増やす方法

 

8進数は普段の生活で使用することはないよ